引っ越す先について「外国移住はどうか」を綴ろう

フリーランスになった約10年前の時点で考えていたこと。外国で暮らしてみたい。日々を旅の中に組み込むように暮らしたい。数ヵ月単位の滞在で様々な国々を回ってみたい。放浪してみたい。そんな夢、あるいは希望を抱いていたことを、ふと思い出す今日この頃。

思い出す理由を考えてみる。明白な答えが出てくるわけだが、出てくるきっかけである事象は、なんとも切ないものだな、と思ってしまう。一言で表現するなら「こんな状況」になったから、いま思い浮かんでいる構想が出てきている。そう、こんな状況だからこそ、だ。

なにかで、自分を変える最大限の事象は住む場所だ、というような記事を読んだ記憶がある。その理由についても「確かにそのとおり」と、理解及び納得のいくものであったことも覚えている。住む場所とは、イコール自身がその時々に身を置く環境なわけで、確かに自分を変えることに繋がるのも頷ける。

外国に移住する場合、果たしてどの国がいいのか。現時点において真っ先に候補にあがるのが、アラブ首長国連邦、だ。具体的に住居を置くのはドバイとしたい。なんとも理想が高く、そして虚栄心が見え隠れ、もとい見え見えなのが見て取れるのが自分でもわかる。

一般的な経路で入手できる情報として、税金が安い、というものがある。これは生活をしていくにあたって非常に有利な条件であるし、なにより心理的に穏やかに過ごせる確度が高くなりそうだ。日本で生活していると、どうしても日々のサイクルの中で納得のいかない税金情報が耳に入ってきてしまう。

税金についてのあれやこれやは常について回る話だ。少なくとも日本で生活をする限りは。所得税に住民税、あとはなんだかよくわからない、なんの役にやっているのかもわからない、ただただ搾取されているとしか思えない、そんな税金システムに支配されてしまっている。

それがドバイともなると、法人税、所得税、投資益課税が非課税だということを発信している記事もネット上にちらほらと見つけられる。種類に公私が混ざっている気もするがそんなことは置いておいて、何か1つでも税金の類が優遇されるというのは、とても有用である。

他には、外国人を受け入れる際の審査に「仕事をしっかりとしているか」といった指標があるらしく、これは言ってみれば、金銭的なことを理由とした犯罪率の低さ、を目指す思惑というか国としてのスタンス、が感じとれる。治安がいい、というのは外国移住の際の必須要素とも言える。

余談だが、犯罪が起きる理由の一因には、お金が絡む事案が多いであろうことは想像に容易い。ニュースを見ていても、多くの割合でお金が要因となり犯罪に至ってしまったケースが非常に多く見受けられる。狂わせる要因となる要素が1つでも少ない空間で過ごしたいものだ。お金に限らず。

あとは、水をはじめとしたインフラが整っていることや、自然災害の発生確率が低い、といったこともドバイに移住したい理由に挙げられる。水はともかく、自然災害、特に地震の恐怖に常に苛まれるのが日本という国だ。今年2024年で言えば、石川県能登で発生した地震が記憶に新しい。

元日である1月1日に地震が発生してからと言うもの、目にする記事にもよるし、そもそも真実としてどうか、というのは多くの人にとっても把握できていないことだろうが、復興が中々進まない、というような情報が入ってくるあたり、日本の行く末をどうしてもマイナス方向に考えてしまう。

それだけではない。災害が発生していない地域、所謂、通常だとか普段の、というような言葉で説明がつく地域に至っても、日々なんらかのマイナスな情報で表現されているのを、目にする機会が多い。ここで言う地域という言葉が指す空間は、日本全域のことだ。どこに住んでも、ストレスに晒されるわけだ。

日々をストレスなく過ごすというのは、今の日本社会を生きる人にとって特に重要な要素ではないだろうか。家を一歩でると、移動していると、会社にいると…、という風に、様々な場面でなんらかのストレスに見舞われてしまっていることは多くの人が自覚していることだろう。

話を外国移住に戻して、例えばドバイに住むとなった場合、少なくとも今現在住んでいる日本で発生している負の要素については、多くの場面で解消されることが考えられる。特に税金の面は大きそうだ。税金を気にしない、いわゆる担税力を身に着ければいいだけだが、まだまだ当分先になりそうだし。

当然、解消される今現在の負の要素もあれば、新たに降りかかってくる負の要素も表れるだろう。言葉の壁や生活スタイルの乖離、それらを筆頭とした理想と現実のギャップ、とでも表現すれば簡単だろうか。そうしたものが、異国の地における生活について回ることも明らかだ。

それでも、そうしたことさえも受け止めながら、あるいは可能な事象であれば受け入れながら、日々を過ごすという経験もしてみたい。今までは本当に恵まれていたと思う。日本に生まれてよかったと、今この瞬間ですら思う。だからこそ、外国移住を果たすべきなのかもしれない。